読書家の方なら誰もが通る、「本は紙がよいか、電子がよいか」問題。私も長年悩まされ続けてきました。
これまでは、ざっくり分類すると以下のような感じで、あまり統一感なくごちゃまぜに使っておりました。
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□ マーカーを引きながら読みたい本 □ 好きな作家さんの本 □ 本屋で見つけた気になる本 | □ どうしてもすぐ読みたい本 □ 小説など、繰り返し読む可能性が少ない本 |
今はだいたい、8:2くらいの比率で紙の本が多い状態。
今回、改めて紙の本と電子書籍のメリット・デメリットを考えてみたところ、圧倒的に電子書籍のほうがメリットが多いように感じました。
なのに、紙から離れられない。
- 紙の本か、電子書籍か、どっちにしようか迷っている
- 電子書籍のメリット、デメリットを知りたい
そんな方にお読みいただけると嬉しいです。
収納スペースの問題

本好きなら必ず抱える大きな問題が本を収納するスペースの確保。
壁一面の本棚にあこがれたりもしますが、我が家にはそのようなダンディな書斎はありません。
本棚からあふれた本たちは、クローゼットの奥底に収納していました。
ですので、「あの本に書いてあったこと、ちょっと見たいな」と思ったときに取り出すのがやたらめんどくさい。
繰り返し読むことで頭への定着も進むのでしょうが、「まあ、後にするか」となってそのままにしてしまうことが多々あります。
先日、段ボール3箱分、82冊の本を思い切って処分し、クローゼットのスペースに少し余裕ができました。
電子書籍の魅力の一つは、何と言っても本の収納スペースを考える必要がないことですね。

紙類がない部屋は、スッキリとしてストレスが軽減されたよ!
コストパフォーマンス

多くの電子書籍の価格は、紙の本の価格よりも低めに設定されています。
だいたい100円以上、割引キャンペーンなどがあれば半額程度で購入できることがあります。
また、電子書籍には、Amazon Primeなどのサブスクにより、いろいろなジャンルの本を手軽に多読できるという魅力もあります。
ちなみに、紙の本は古本屋でお金に変えることができますが、新しいビジネス書でもせいぜい300~500円程度、古い本は0~10円といった値が付くことが珍しくありません。
実際、私が処分した82冊の査定金額は、7746円。平均で100円を切っていました。
ちなみに、某有名買取サイトであらかじめ調べた際は、ほとんどの書籍が「買取不可」でしたので、これでも高いほう。
単に本をそのまま廃棄することが忍びなかったという私のダンディズムが故にお引き取りをお願いしたので、平均単価100円弱という金額をお示しいただいたときはむしろ驚きました。
なお、iPadやKindleなどの閲覧端末をこれから新規に買いそろえる場合は、コスパ面での電子書籍の優位性は薄まります。
KindleはAmazonが時折セールを実施しているので、そういったタイミングを狙って購入することをオススメします。
携帯性

電子書籍最大のメリットは間違いなくこれですね。
特に、数冊の本を並行して読んでいる方にとっては、荷物の重さからの解放は大きいはず。
しかも、満員電車で紙の本を読む時は、マーカーを引くことはほぼ不可能ですが、スマホでの読書なら片手でできちゃいます。
マーカーを引いた箇所が後から一覧できるのもうれしい機能ですよね。
読みたいときにすぐ読める

よほどの読書家でない限り、買った本はできるだけ早く読んだ方が良いです。
積ん読(買った本をそのまま読まずに置いておくこと)した本は徐々に読むモチベーションが下がって結局読まずに積みっぱなしになる可能性大。
本は読みたいと思った時が旬です。お片付けの教祖、こんまり®さんも積ん読している本は捨てろと断言されております。
紙の本だと、ネット注文なら1,2日は少なくともかかりますが、電子書籍ならその場でダウンロードして読み始めることができます。
虫対策

古い本を読んでいて、白い小さな虫が出てくるのを見たことがありませんか?
多くはチャタテムシという、本に生えるカビを食べて生きている虫らしいです。
チャタテムシそのものは人に害を及ぼすことはないようですが、チャタテムシを捕食するダニが発生してしまうと、場合によっては人が刺されてしまったり、虫によるアレルギーが生じる可能性があります。
本は、虫干しといって定期的に日光にあてて乾燥させるのが良いそうですが、それも大変ですよね。
電子書籍であればその心配もありません。
まとめ方が雑。
電子書籍のデメリット
私がなかなか電子書籍に移行できずにいるのは、主に以下のような理由からです。
紙の本の方が記憶に定着しやすい気がする
- マーカーを引いたりメモを取りながら、じっくり本に向き合うには紙の本のほうがよい
- 紙の本は、読んでいるところが本の中盤なのか、終盤なのか、といったことが感覚で分かりやすく、本全体を俯瞰しやすい
電子書籍の市場規模は、2014年から2020年までの6年間で3.4倍になっているそうです。
ですがその内訳は、2020年ではおよそ87%が電子コミック!だそうです。(参考:出版科学研究所)
ビジネス書なども徐々に増えてはいるようですが、やはり腰を据えて読む本は、電子への移行スピードが緩やかなようです。
これは慣れの問題かも知れませんね。
本というモノが大好き
私は本というモノへの愛着を持っています。
本の価値はそのコンテンツであり、筆者の経験や考え、作品を楽しむことであることは間違いありません。
しかし、コンテンツ以外にも、本そのものの存在、書き込みを入れて自分だけのモノとして一緒に成長するような感覚、こぼしてしまったコーヒーの染みなど、モノとしての愛着が不思議と捨てきれないのです。
まとめ

紙の本 | 電子書籍 | |
---|---|---|
保管スペース | × | 〇 |
コスパ | △ | 〇 |
携帯性 | × | 〇 |
入手のしやすさ | △ | 〇 |
衛生面 | × | 〇 |
記憶の定着 | 〇 | △ |
本という物への愛着 | 〇 | × |
以上から、徐々に電子書籍の割合を増やすことにはなると思いますが、なにより本そのものへの愛着という私のダンディズムが、電子書籍への完全移行を引き止めている、というのが今の結論です。
市場の主役が紙の本から電子書籍に移行すると、物流を含めた利益構造にも影響がありそうですよね。その辺りも今後勉強してみたいと思います。
本屋さんにいる時間は大好きなので、応援の意味でも、紙と電子、しばらく両方を使い続けていきたいと思います。

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